こんにちは!
ブランド腕時計バイヤーの
いのえー です。
今日は...

ロレックスの
デイトナ(プラチナ) / 16516を紹介します!
このモデルの心臓部であるムーブメントについて、歴史や仕組みをより詳しく知りたい方は、エル・プリメロ完全ガイド:伝説と呼ばれる理由と歴代キャリバー解説をご覧ください。

ロレックスのリファレンス16516は、1988年から2000年まで生産されたゼニス社製エル・プリメロ搭載デイトナ、いわゆるゼニス・デイトナの系譜において、最も希少かつ神秘的な存在として知られるプラチナ仕様の個体です。このリファレンスは、通常のカタログモデルには一切存在せず、当時のロレックスCEOであったパトリック・ハイニガー氏が、親しい友人や自身のために特別に発注したわずか数本の限定生産品であるとされています。リファレンス末尾の6はプラチナ素材を指しており、公式にプラチナ製のデイトナ(Ref.116506)が登場する2013年よりも15年以上前に、極秘裏に製造されていた事実が、近年のオークションによって明らかになりました。

これまで世界的なオークションハウスであるサザビーズを通じて、その存在が確認された個体は4本存在します。1本目は2018年に香港で落札されたブラックタヒチアンマザーオブパール文字盤で、約87万1000米ドルという当時の自動巻きデイトナの最高額を記録しました。続いて2020年には、鮮やかな青が特徴的なラピスラズリ文字盤が登場し、約327万米ドル(当時の為替で約3億5000万円)で落札され、エル・プリメロ搭載モデルとしての世界記録を大幅に更新しています。さらに2021年には、ステラダイアルを彷彿とさせるターコイズ文字盤の個体が出現し、約310万米ドルで落札されました。これらの個体はいずれもAシリアルを冠し、ケースバックには1998年あるいは1999年の年号が刻印されている共通点があります。

最も直近の動向としては、2025年5月にジュネーブで開催されたサザビーズのオークションに、4本目となるピンクマザーオブパールにダイヤモンドインデックスを配した個体が出品される予定でした。この個体はそれまでのアラビア数字インデックスとは異なる唯一の仕様として注目を集め、推定落札価格は最高170万ドルとされていましたが、競売直前に委託者によって取り下げられ、未だ市場での最終的な評価は確定していません。このようにRef.16516は、製造から四半世紀を経てなお、その全貌が解明されていない時計史に残るユニコーンと言える個体です。

購入時及び売却時の注意点
本リファレンスは、市場に流通する可能性が極めて低いため、万が一取引の機会がある場合には、オークションハウスの鑑定書およびロレックス発行の保証書との整合性を徹底的に検証する必要があります。特にプラチナケースの重厚感や、裏蓋に施された記念刻印の書体、シリアル番号の範囲が1998年から1999年の特定のロット(Aシリアル)に合致しているかが決定的な判断基準となります。

売却を検討される際には、単なる中古時計としての評価ではなく、歴史的資料としての価値が加味されるべきです。特に2025年に出品取り下げとなった事例に見られるように、希少性が高いがゆえに市場の期待値が極めて高まっており、信頼できる国際的なオークションハウスを通じた適正な鑑定とプロモーションが、買取価格を最大化する唯一の手段となります。付属品の有無、特に当時の純正ボックスや革ベルトの状態も、コレクターピースとしての評価を数千万円単位で左右する要素であることを念頭に置いてください。

写真はサザビーズのアーカイブでご確認ください。
以下にサザビーズの各個体ページURLを記載します。

2018年:ブラックマザーオブパール(Case A712735) https://www.sothebys.com/en/auctions/ecatalogue/2018/important-watches-hk0816/lot.2265.html

2020年:ラピスラズリ(Case A171132) https://www.sothebys.com/en/buy/auction/2020/important-watches/rolex-cosmograph-daytona-reference-16516-a

2021年:ターコイズ(Case A171133) https://www.sothebys.com/en/buy/auction/2021/important-watches/rolex-cosmograph-daytona-reference-16516-a

2025年:ピンクマザーオブパール(ダイヤモンドインデックス) https://www.sothebys.com/en/videos/in-60-seconds-what-makes-this-rolex-daytona-extremely-rare (※出品取り下げのため、紹介ビデオページのみがアーカイブとして確認可能。公式の落札リザルトは存在しません)

はい、いかがだったでしょうか?
今日は
ロレックスのデイトナ(プラチナ)
を紹介してみました。
それでは、また次回の商品紹介でお会いしましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!

この時計についての補足・指摘

誤りの指摘や仕様違い、年代情報などがあればぜひお寄せください。内容は確認のうえ反映します。


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